WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!

WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!
WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!

近年、インターネットの普及によりテレビメディア広告費をインターネット広告費が超えてきています。ただ、一口にWEB広告と言っても様々な種類があり、ターゲットや事業や課題によって使い分けていかなければなりません。そこで本記事では、WEB広告の種類と特徴を解説したいと思います。

1. WEB広告とは

WEB広告とはネット上のメディアに搭載される広告のことで、インターネットを介した広告を総称してWEB広告といいます。ウェブサイトや検索エンジンの検索結果ページ、ソーシャルメディアを使用したものなどに設けられた広告枠を使用して、広告を出稿させることで商品やサービスの認知や売り上げ向上を狙っていくのが目的にあります。

2. WEB広告の特徴

従来のマス広告の弱みでもある効果測定が難しい点やコストがかかること、行動促進しにくい、ターゲティング性の低さなどをWEB広告は攻略できる点にあります。それはWEB広告のメリットでもあり、ひとつひとつ説明していきます。

2-1.効果測定ができる

WEB広告は従来の広告とは異なり、数字での効果測定が正確にでます。例えば、表示回数やクリック数、コンバージョンなどを分析できるようになったことで、次の広告につなげるためにも改善がしやすくなったメリットもあり成果を得られやすいです。

2-2.少ない費用から始められる

WEB広告では広告費や単価などの上限を設定することができます。なので、予算に合わせた広告出稿が可能なため初期投資に大きな金額は必要ありません。またクリックするごとに料金が発生したり、ユーザーが行動を起こすことによる課金方式が採用されるため、無駄な費用を払う必要がないからです。 

2-3.細かなターゲティング設定が可能

WEB広告の最大のメリットはターゲティング精度の高さです。cookieと呼ばれるWEBサイトに訪れたユーザーを識別する仕組みで、ユーザーが検索したキーワードや位置情報など各情報をもとにして広告配信が出来ます。なので、WEB広告ではそのほかの広告よりも詳細なターゲティングが可能です。

2-4.短期間で効果が得られる

WEB広告は、広告を出したいタイミングで出稿できたりSNSの浸透によりユーザーは1日に多くのサイトを閲覧できるようになりました。こういった背景もあり、広告を出してからの結果をすぐに得られるようになりました。特にリスティング広告は特定のキーワードで検索した人に対して訴求できるため、即効性が期待できます。

2-5.広告出稿中でも変更が可能

WEB広告は、従来のマス広告などと比べて出向中に広告内容を変更したり改善したりすることが可能なため、広告分やキーワード、デザイン、画像などの差し替えもそれほど手間やコストもかからずにできます。

3WEB広告のデメリット

WEB広告はメリットも多くありますが、デメリットもあります。

  1. WEB広告を運用するには知識が必要
  2. 成果を上げるには多角的な分析が必須
  3. 競合が多いキーワードは単価が高い

です。

WEB広告のデメリットは広告によっても違いますが、分析能力や始める費用は低くとも場合によっては単価が高い場合がありますが、この3つはWEB広告の全般に共通するデメリットです。この3つのデメリットについてとその解決策をそれぞれ解説していきます。

3-1.WEB広告を運用するには知識が必要

WEB広告は、「WEBマーケティング」と「広告を運用する知識」を基盤に運用していくため、知識をつけつつ実践してやっていくため一定期間の時間が必要です。

~解決策~
独学で広告運用の勉強をしていくには、オンライン授業や書籍、動画などでやっていくことをおすすめします。ただ、早く結果を残し集客をしたい場合は、外注して運用しながら必要な知識ややり方を覚え、徐々に社内で運用するようにしていく方法もあります。

3-2.成果を上げるには多角的な分析が必須

WEB広告やWEBマーケテイングで重要なことは、多方面な視野でみられる分析力です。
解析ツールを使用し、計測したデータを分析しながら課題をみつけて施策をしていくスキルが求められます。

~解決策~
最初に解析ツールの見方を覚え、専門用語を理解し必要なデータを見れるようになることです。また、分析の基となる仮説思考で実践し、運用しながら分析力を高めていく必要があります。

3-3.競合が多いキーワードは単価が高い

キーワードによっては競合が多い業界もあります。クリック単価が高い金額になる場合もあり、その場合は広告費がさらにかかります。競合が多い業界でリスティング広告やディスプレイ広告を行う場合には、念入りに計画を立てる必要があります。

~解説策~
クリック単価を下げるノウハウを身に着けることが重要です。例えば、品質スコアを上げることやクリックされるような広告コンテンツを作るなどです。

4.WEB広告の種類と特徴

WEB広告の種類は全部で13種類あります。

  1. リスティング広告
  2. ディスプレイ広告
  3. アドネットワーク広告・DSP
  4. リターゲティング広告
  5. 純広告
  6. アフィリエイト広告
  7. ネイティブ広告
  8. 記事広告・タイアップ広告
  9. SNS広告
  10. 動画広告・YouTube広告
  11. リワード広告
  12. デジタル音声広告
  13. メール広告

です。
WEB広告は「誰に届けるか」がとても重要です。
ユーザーは下記の画像の層に分かれるとされています。

無関心層・潜在層・顕在層・顧客層
ユーザー層

このように、自社の商品やサービスはどの層に向けてWEBサイトなどへの訪問を誘う必要があるのか、どの広告を打つべきなのか検討していく必要性があります。

それぞれの特徴を解説していきます。

4-1.リスティング広告

リスティング広告イメージ
リスティング広告

Googleなどで検索したキーワードに関連した検索結果上に表示されるテキスト広告です。検索されそうなキーワードを指定して行い、指定したキーワードをユーザーが検索したときに表示されます。リスティング広告は検索という能動的な情報収集をしているユーザーに広告を出しているので、購買意欲が高いユーザーにアピールできます。自然検索での上位表示は時間がかかりますが、リスティング広告は出稿した後すぐに上位に表示されるため効果がすぐわかるのも特徴です。課金方式が採られていることが多く、1クリックごとに広告費が発生し、検索キーワードの競合が多いもの指定するとクリック単価が高くなり、表示回数も減ってしまうためキーワード選定は戦略的に考えていかなければなりません。広告の出稿をしてすぐに効果を得られるメリットもあります。また、商品を知らない潜在層や無関心層にはアピールできない点がデメリットにあります。 

リスティング広告の特徴】

ターゲット 顕在層(すでに認知)
課金方法 クリック課金
メリット ◎出稿から効果を得られるまでの期間が短い・少額からスタートできる
デメリット ◎業界によってはキーワード単価が高額で戦略が必要・潜在層・無関心層にはリーチできない
こんな企業におすすめ ◎短期間で集客する必要がある・検索施策が強化したい

4-2ディスプレイ広告

ディスプレイ広告イメージ
ディスプレイ広告

複数のWEBサイトやアプリにバナーや動画、テキストを使用し表示させる広告。視覚的に目に入りやすいビジュアル広告や訴求内容がマッチしていればクリック率が高いです。細かなターゲティングが可能なため、認知度をあげたりといったリスティング広告よりも購買意欲は低めな潜在層や顕在層へのアプローチに向いています。

【ディスプレイ広告の特徴】

ターゲット 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知)
課金方法 クリック課金・インプレッション課金
メリット ◎写真・動画といった視覚的なアプローチが可能
デメリット ◎検索意欲が高い人が対象ではないため離脱の可能性あり
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい・視覚的なアピールに効果がある商品

4-3アドネットワーク広告・DSP

アドネットワーク広告・DSPイメージ
アドネットワーク広告・DSP

アドネットワーク広告とDSPの違いはプラットフォームかツールの違いにあります。アドネットワーク広告とは、多くのサイトに集約された広告配信ネットワークのことで、このネットワークを通じて、複数のWEBサイトにまとめて広告を配信できる方法です。GDN(Googleのディスプレイネットワーク)やYDA(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク))が有名です。

【アドネットワーク広告の特徴】

ターゲット 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知)
課金方法 クリック課金・インプレッション課金
メリット ◎一括できるため業務効率を上げられる・効果測定データをまとめて確認できる
デメリット ◎広告を掲載するサイトを選択できない
こんな企業におすすめ ◎認知度を上げたい・興味関心を持ってもらいたい・視覚的なアピールが効果的な商品

DSPとは、Demand-Side-Platformのことで、複数のアドネットワークに広告を配信できるツールです。1社のアドネットワークでは自社のターゲット層へ配信を覆いきれない場合、複数のアドネットワーク広告を利用する必要があり、DSPを使用することで、ひとつのプラットフォームで管理できるようになります。また、アドネットワーク広告以外にも配信ネットワークもまとめて管理できます。

DSPの特徴】

ターゲット 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知)
課金方法 インプレッション課金
メリット ◎複数のアドネットワーク広告をまとめて管理できる・配信ジャンルを絞ることができる
デメリット ◎配信先を事前に確認できない・広告費と別のDSP利用料がかかる
こんな企業におすすめ ◎認知度を上げたい・興味関心を持ってもらいたい・アドネットワークから更にターゲットを絞りたい

4-5.リターゲティング広告

リターゲティング広告イメージ
リターゲティング広告

WEBサイトに一度訪問したことがあるユーザーに再度広告を出す方法で、ディスプレイ広告、動画広告、テキストなど様々な手段で行うことが可能です。過去に訪れたことがあるユーザーなため自社の商品やサービスにすでに興味があるという点からコンバージョン率は高めになることが多く、広告の入札の単価も高めに設定することが多いです。ただ、繰り返し広告を表示させてしまうため、しつこさを与えてしまう可能性があります。

【リターゲティング広告の特徴】

ターゲット 顕在層(すでに認知)
課金方法 クリック課金・インプレッション課金
メリット ◎興味関心のある人を追いかけてアプローチできる・コンバージョンしやすいユーザーをターゲットにできる
デメリット ◎行動を追跡するため監視されている印象を与える可能性あり
こんな企業におすすめ ◎興味関心がある人に再訪問して欲しい・顕在層にターゲットを絞りたい

4-6.純広告

純広告イメージ
純広告

純広告は、一定期間その期間に応じて確実に表示される広告です。WEBメディアの広告枠を買い取って搭載する仕組みでバナー広告と呼ばれることもあります。WEBメディアの最も目立つ広告枠に広告を表示させることや潜在層から無関心層まで幅広い顧客層に広告を見てもらうことができる点がメリットにあります。ただ、他のWEB広告に比べ費用が高くなってしまうデメリットもあります。

【純広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~顕在層(すでに認知)
課金方法 保障型課金(期間保障型・クリック保証型など)
メリット ◎幅広い層に広告を表示できる・必ず希望の位置(広告枠)に搭載できる
デメリット ◎広告費が高く、途中で変更不可・効果の有無に関わらず料金が発生
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・将来の顧客への施策

4-7.アフィリエイト広告

アフィリエイト広告イメージ
アフィリエイト広告

自社の商材を第三者のWEBサイト上で紹介してもらうもので、広告主・アフィリエイター・ASPの3者によって成り立つ広告方法です。広告主が設定したコンバージョンに成果が出た分、成果報酬を支払う成果課金型の広告です。報酬額は競合の出稿状況や製品の価格帯などを見ながら設定でき、コンバージョンに至った際に費用が発生するため他のWEB広告と比較しても費用対効果に優れています。アフィリエイト広告は、顕在層にも商品を比較する際には強いですが、キーワードによっては潜在層や無関心層にもアプローチでき認知度や関心を上げることも可能です。

アフィリエイト広告】

ターゲット 顕在層(すでに認知)~無関心層(将来の顧客)
課金方法 成果報酬型
メリット ◎売上に直結しやすい施策・費用対効果が高い
デメリット ◎成果を得られるまで時間がかかる場合もある
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・売上に直結する施策を強化したい

4-8ネイティブ広告

ネイティブ広告イメージ
ネイティブ広告

ネイティブ広告は広告ではなくネット記事や投稿であるような形で見せる記事に溶け込むように表示される広告です。ユーザーにストレスをあまり感じさせない分、記事だと思ってクリックしたら広告だったというマイナスな点もあります。また、記事になじむようなデザインやキャッチコピーも重要になるため労力を要します。また明確な定義はありません。WEBメディアの関連記事や、SNSやニュースアプリなどに表示されます。

【ネイティブ広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客)
課金方法 クリック課金・インプレッション課金
メリット ◎広告のプッシュ感がなく興味を持ってもらいやすい・ユーザーにストレスを与えにくい
デメリット ◎効果が得られまで時間が少しかかる・記事や投稿に溶け込むようなデザインなどが必要
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・将来の顧客への施策

4-9.記事広告・タイアップ広告

記事広告・タイアップ広告イメージ
記事広告・タイアップ広告

商品やサービスについてまとめた記事をWEBメディアとタイアップした記事型の広告です。メディアの信頼性や知名度を利用し自社の商品やサービスを紹介できるので、信頼感を得やすい点があります。デメリットとしては、記事作成にあたり取材や写真撮影など時間がかかる点や搭載してから効果がわかるまである程度の時間を要します。

【記事広告・タイアップ広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客)
課金方法 インプレッション課金
メリット ◎媒体のブランド力を利用でき信頼感が得やすい・掲載する媒体と連携して作成できる
デメリット ◎掲載から効果を得られるまで時間がかかる
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・将来の顧客への施策

4-10.SNS広告

SNS広告イメージ
SNS広告

TwitterInstagram、LINE、FacebookといったSNS上に搭載可能な広告です。細かいターゲティングをすることが可能で、年代やライフスタイルなどにより使用する機会が多いSNSは異なるため、適切な選択が必要となります。SNS広告は、最近SNSを見て購入するユーザーが増えた点と興味を引くことができれば広告自体が拡散される可能性もあります。幅広い層にアプローチできますが、定期的にターゲティングなどを変更していかないと指定したユーザーに配信が継続されてしまいます。

SNS広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~顧客層(既に顧客)
課金方法 クリック課金・配信数型課金・エンゲージメント課金
メリット ◎ターゲティング制度が高い・つなぎ目がない広告で違和感を与えない
デメリット ◎何もしなければ特定ユーザーに配信し続けてしまう・適切なSNSを選定しなければ効果は得られない
こんな企業におすすめ ◎事業拡大を目指している・将来の顧客から既存顧客まで広く施策したい

4-11.動画広告・YouTube広告

動画広告・YouTube広告イメージ
動画広告・YouTube広告

YouTubeなどの動画配信サイトなどで搭載できる広告方法です。テキストや静止画よりも多くの情報を伝えられる点とクリックしなくても動画が再生される点が特徴で、認知度アップやブランドリフトにより活用できます。WEBサイトへの誘導や商品購入などのコンバーション獲得に活用されることも多いです。動画は長すぎてもあきられてしまうので的確な時間で作成することもポイントです。短い時間でも多くの情報を伝えられるため、無関心層や潜在層へ向けての認知アップに適しています。

【動画広告・YouTube広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客)
課金方法 広告視聴単価型
メリット ◎短時間で多くの情報を届けられる・動画は目を引くため効果を得られやすい
デメリット ◎制作費がかかる・スキップされて最後まで見られない可能性あり
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい

4-12.リワード広告

リワード広告イメージ
リワード広告

動画の視聴やアプリの体験、アンケート回答などなんらかの行動に対する報酬をポイントなどユーザーに支払います。商品やサービスの認知を短期に高めたい場合などに用いられる成果報酬型です。ただ、アプリのインストール数を短期間でアップさせるのには有効ですが報酬目的でダウンロードされたアプリの継続率は低くなってしまうので、他の広告との使い分けが重要です。

【リワード広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客)
課金方法 インストール成果型・成果報酬型
メリット ◎短期間で認知度を上げられる・ユーザーに報酬が発生する
デメリット ◎ユーザーの継続率は×・アップルストアはリワード広告に否定的
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい

4-13デジタル音声広告

デジタル音声広告イメージ
デジタル音声広告

WEBメディアが保有する会員メールアドレスを配信できる広告・年齢層や移住地などのターゲティングが可能です。短期間に多くのユーザーに直接アプローチできる。Spotifyradiko、Voicyなどインターネットラジオ音楽配信サイトなどで流れる広告でオーディアンドとも呼ばれています。
リスナーに嫌がれることが少ない可能性や、スキップされにくいことにメリットがあります。
ただ、まだ成長過程なためユーザー数も少なく届けられる人が限られるのが現状です。

【デジタル音声広告の特徴】

ターゲット 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客)
課金方法 広告を聞いたユーザー数によって変動
メリット ◎スキップされにくいため広告を確実に届けられる・ユーザーにストレスが少ない
デメリット ◎まだ音声メディア市場が熟成していない
こんな企業におすすめ ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい

4-14.メール広告

メール広告イメージ
メール広告

メール広告はメールに広告を搭載する手法で、メルマガの一部に広告を載せたり、メール内容がすべて広告としたりします。すでに会員になっているユーザーに配信する場合が多いので、自社の商品やサービスをすでに知っている人や購入したことがあるユーザーに向けた広告方法です。ターゲティングが正確にできれば費用対効果が高く、メールを消去しなければいつでも見返しができます。ただ、メールを開封されなければ見てもらうことができない場合があり、メールの件名など工夫する必要があります。

【メール広告の特徴】

ターゲット 顕在層(すでに認知)~顧客層(既に顧客)
課金方法 配信数型課金
メリット ◎顕在層向けのためターゲティングが上手ければ成果を得やすい・ユーザーのタイミングで広告を見れる
デメリット 開封されなければ見てもらえない・他のweb広告に比べて効果が低い傾向
こんな企業におすすめ ◎既存顧客にクロスセルしたい・既存顧客のリピートを強化したい

5.WEB広告の課金方式

WEB広告には複数の課金方法があり、同じ媒体でも課金方式はメニューによって異なる場合もあります。それぞれの課金方法について解説していきます。

5-1.クリック課金(CPC)

CPC(コストパークリック)とも呼びます。1クリックにつき料金が発生するため表示だけでは料金はかからないです。
主な広告:リスティング広告、リターゲティング広告の一部、ディスプレイ広告の一部、SNS広告の一部

5-2.インプレッション課金(CPM)

CPM(コストパーインプレッション)とも呼びます。インプレッション=表示回数。広告の表示回数(1000回)ごとに料金が発生するので、クリック率を高められるかが重要です。
主な広告:ディスプレイ広告の一部、リターゲティング広告の一部、SNS広告の一部、ネイティブ広告の一部

5-3.エンゲージメント課金(CPE)

CPE(コストパーエンゲージ)とも呼びます。ユーザーが広告に対してエンゲージメント(いいねなど)のユーザーアクションごとに料金が発生します。
主な広告:ディスプレイ広告の一部、SNS広告の一部

5-4.視聴課金(CPV)

CPV(コストパービュー)とも呼びます。ユーザーが一定期間、動画や音声の再生や視聴した場合に応じて料金が発生する課金方式。主にYouTube広告上で動画が視聴された回数などにおいて展開されることが多くなる。1再生ごとに料金が発生するものもあれば最後まで視聴された時に発生するものもあります。特にYouTube広告は様々な課金方法があります。
主な広告:動画広告

5-5.成果報酬課金(PPA)

CPA(コストパーアクション)とも呼びます。購入や資料請求、問い合わせなどのコンバージョンが発生した場合のみ料金が発生する課金方式です。費用対効果を高める上で有効な手法です。
主な広告:アフィリエイト広告

5-6.搭載期間保証型課金(CPD)

CPD(コストパーデイ)といい、期間保証型や保証型と呼ばれることもあります。一定期間に広告を買い取って、その期間に応じて料金が発生します。
主な広告:純広告

5-7.配信数型課金

配信先の数によって料金が変動する広告です。
主な広告:メール広告

6.WEB広告を効果的に運用するための4つのSTEP

WEB広告を効果的に運用するために4つのSTEPを重要視します。

  1. WEB広告の「目的」を明確にする 
  2. どんな人に・何を見ている時に・何を伝えるかを決める
  3. 顧客目線で広告を設計する
  4. 目標値を設定する。この4つSTEPが運用の基本となります。

この基本手順をそれぞれ解説していきます。

6-1.WEB広告を運用する目的を明確にする

WEB広告へ出稿する目的を明確にすることが大事です。商品の販売や申し込み、資料のダウンロードなどもあれば、ターゲットとする読者へのリーチ数やウェブサイトへの訪問数、人材採用、ブランドイメージ向上などもあります。
例えば、
「認知拡大」が目的なら、ターゲットは自社の商品やサービスを知らなかったり興味がない「無関心層」となり、このユーザー達に見てもらえるようなWEB広告を選ぶ必要があり、「SNS広告」「動画広告」「純広告」があげられます。
「購入促進」が目的なら、自社の商品をすでに認知しているユーザーや検索したことがある「顕在層」がターゲットになるので「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「リターゲティング広告」のWEB広告を選択します。

~目的別おすすめ広告の例~
前提条件:生活雑貨などのメーカーで自社にECがある
認知獲得:YouTube動画・SNS・ニュースサイト
興味喚起:ディスプレイ広告(GDN・YDA)、ターゲットにマッチしている記事広告
購買広告:リスティング広告GoogleYahoo!)、ポータルサイト楽天広告)、リターゲティング広告

広告はWEB広告でもある程度の費用が必要なため広告より打ち出せる施策がないかと検討することも必要です。

6-2.どんな人に・何を見ている時に・どんなことを伝えるかを明らかにする

WEB広告は細かなターゲティングができることが特徴です。その分、誰に何を伝えるかを明確化しておくことが重要です。明確化しておかないと広告のクリックがあったとしてもコンバージョンや認知拡大といった目的にはならないでしょう。「顧客の具体的な姿」や「顧客視点で考えぬく」ことも重要なポイントです。

6-3.顧客目線で広告を設計する

広告は設計がとても大切です。顧客の思考と行動に目を向け、顧客の行動に合わせた広告を選択します。行動の過程で、どんな広告をアピールして、どんな経験をしてもらうかを考えていかなければなりません。

顧客の行動観察やヒアリングも大切ですが、自身の行動や知人の行動を客観的にみて想定する方法は、細部までイメージしやすくおすすめです。

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などユーザーの行動を詳細にイメージして、どんなワードで検索するのか、どういった画像や動画で魅力を感じてクリックするのかというところまで想定します。
こういったユーザーの思考と行動をこと細かにイメージして、広告の接触ポイントを設計していきます。

6-4.目標値を設定する

広告運用で達成したい成果(KGI)と指標(KPI)を数値で設定します。
到達したい目標に対して、指標があっているのか上手く設定することです。商品が1つ売れるのにかかる費用やコンバージョンを1件獲得するためにかかる費用をCPAといい、WEB広告の目的にあったCPA設定が必要です。

7.WEB広告の効果を高める運用方法

WEB広告の効果を高める運用方法は3つあります。

1.ニーズが顕在化した顧客をつかむ広告を優先する 
2.事業が拡大する時には潜在層にアプローチできる広告を
3.広告を届ける「顧客の具体的な姿」をイメージする

です。この3つをそれぞれ説明していきます。

7-1.ニーズが顕在化した顧客をつかむ広告を優先する

WEB広告で売上をあげたい場合、ニーズが明確化している購入直前の顧客向けに施策を打ち出します。例えば、リスティング広告アフィリエイト広告、リターゲティング広告などです。

7-2事業が拡大する時には潜在層にアプローチできる広告を

事業拡大のためにはニーズがはっきりしているお客様への広告施策で短期の売上を図るとともに、中長期で未来の顧客(潜在層)を増やす広告施策も並行して考えていく必要性があります。無関心層や潜在層に向けての広告はSNS広告やディスプレイ広告、動画広告、純広告があります。

7-3.広告を届ける「顧客の具体的な姿」をイメージする

広告を届ける相手、顧客の具体的な姿が見えていれば広告の効果は高まります。
広告の特徴を理解した上で何ができるか、ターゲットとなるユーザーはどのような行動をとるのかをイメージしていきます。

8.WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!のまとめ

WEB広告には13種類の広告があり、リスティング広告やディスプレイ広告の代表的な手法だけだなくそれぞれの媒体と特徴を紹介していきました。
また、WEB広告の特徴を理解し、WEB広告の効果を高めるためには

  1. 目的を明確化すること
  2. どんな人に何を見ている時に何を伝えるか
  3. 顧客目線で広告を設計する
  4. 目標値(KPI)を設定する

この基本4つが重要であることをポイントとし最適な手法でWEB広告を選択していく必要があります。また、WEB広告のメリットでもある配信して終了ではなく解析ツールなどで効果をみながらクリエイティブな部分やターゲティング、入札戦略を見直しし改善し続けることで成果を上げていきましょう。