WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!
近年、インターネットの普及によりテレビメディア広告費をインターネット広告費が超えてきています。ただ、一口にWEB広告と言っても様々な種類があり、ターゲットや事業や課題によって使い分けていかなければなりません。そこで本記事では、WEB広告の種類と特徴を解説したいと思います。
- 1. WEB広告とは
- 2. WEB広告の特徴
- 3WEB広告のデメリット
- 4.WEB広告の種類と特徴
- 5.WEB広告の課金方式
- 6.WEB広告を効果的に運用するための4つのSTEP
- 7.WEB広告の効果を高める運用方法
- 8.WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!のまとめ
1. WEB広告とは
WEB広告とはネット上のメディアに搭載される広告のことで、インターネットを介した広告を総称してWEB広告といいます。ウェブサイトや検索エンジンの検索結果ページ、ソーシャルメディアを使用したものなどに設けられた広告枠を使用して、広告を出稿させることで商品やサービスの認知や売り上げ向上を狙っていくのが目的にあります。
2. WEB広告の特徴
従来のマス広告の弱みでもある効果測定が難しい点やコストがかかること、行動促進しにくい、ターゲティング性の低さなどをWEB広告は攻略できる点にあります。それはWEB広告のメリットでもあり、ひとつひとつ説明していきます。
2-1.効果測定ができる
WEB広告は従来の広告とは異なり、数字での効果測定が正確にでます。例えば、表示回数やクリック数、コンバージョンなどを分析できるようになったことで、次の広告につなげるためにも改善がしやすくなったメリットもあり成果を得られやすいです。
2-2.少ない費用から始められる
WEB広告では広告費や単価などの上限を設定することができます。なので、予算に合わせた広告出稿が可能なため初期投資に大きな金額は必要ありません。またクリックするごとに料金が発生したり、ユーザーが行動を起こすことによる課金方式が採用されるため、無駄な費用を払う必要がないからです。
2-3.細かなターゲティング設定が可能
WEB広告の最大のメリットはターゲティング精度の高さです。cookieと呼ばれるWEBサイトに訪れたユーザーを識別する仕組みで、ユーザーが検索したキーワードや位置情報など各情報をもとにして広告配信が出来ます。なので、WEB広告ではそのほかの広告よりも詳細なターゲティングが可能です。
2-4.短期間で効果が得られる
WEB広告は、広告を出したいタイミングで出稿できたりSNSの浸透によりユーザーは1日に多くのサイトを閲覧できるようになりました。こういった背景もあり、広告を出してからの結果をすぐに得られるようになりました。特にリスティング広告は特定のキーワードで検索した人に対して訴求できるため、即効性が期待できます。
2-5.広告出稿中でも変更が可能
WEB広告は、従来のマス広告などと比べて出向中に広告内容を変更したり改善したりすることが可能なため、広告分やキーワード、デザイン、画像などの差し替えもそれほど手間やコストもかからずにできます。
3WEB広告のデメリット
WEB広告はメリットも多くありますが、デメリットもあります。
- WEB広告を運用するには知識が必要
- 成果を上げるには多角的な分析が必須
- 競合が多いキーワードは単価が高い
です。
WEB広告のデメリットは広告によっても違いますが、分析能力や始める費用は低くとも場合によっては単価が高い場合がありますが、この3つはWEB広告の全般に共通するデメリットです。この3つのデメリットについてとその解決策をそれぞれ解説していきます。
3-1.WEB広告を運用するには知識が必要
WEB広告は、「WEBマーケティング」と「広告を運用する知識」を基盤に運用していくため、知識をつけつつ実践してやっていくため一定期間の時間が必要です。
~解決策~
独学で広告運用の勉強をしていくには、オンライン授業や書籍、動画などでやっていくことをおすすめします。ただ、早く結果を残し集客をしたい場合は、外注して運用しながら必要な知識ややり方を覚え、徐々に社内で運用するようにしていく方法もあります。
3-2.成果を上げるには多角的な分析が必須
WEB広告やWEBマーケテイングで重要なことは、多方面な視野でみられる分析力です。
解析ツールを使用し、計測したデータを分析しながら課題をみつけて施策をしていくスキルが求められます。
~解決策~
最初に解析ツールの見方を覚え、専門用語を理解し必要なデータを見れるようになることです。また、分析の基となる仮説思考で実践し、運用しながら分析力を高めていく必要があります。
3-3.競合が多いキーワードは単価が高い
キーワードによっては競合が多い業界もあります。クリック単価が高い金額になる場合もあり、その場合は広告費がさらにかかります。競合が多い業界でリスティング広告やディスプレイ広告を行う場合には、念入りに計画を立てる必要があります。
~解説策~
クリック単価を下げるノウハウを身に着けることが重要です。例えば、品質スコアを上げることやクリックされるような広告コンテンツを作るなどです。
4.WEB広告の種類と特徴
WEB広告の種類は全部で13種類あります。
- リスティング広告
- ディスプレイ広告
- アドネットワーク広告・DSP
- リターゲティング広告
- 純広告
- アフィリエイト広告
- ネイティブ広告
- 記事広告・タイアップ広告
- SNS広告
- 動画広告・YouTube広告
- リワード広告
- デジタル音声広告
- メール広告
です。
WEB広告は「誰に届けるか」がとても重要です。
ユーザーは下記の画像の層に分かれるとされています。
このように、自社の商品やサービスはどの層に向けてWEBサイトなどへの訪問を誘う必要があるのか、どの広告を打つべきなのか検討していく必要性があります。
それぞれの特徴を解説していきます。
4-1.リスティング広告
Googleなどで検索したキーワードに関連した検索結果上に表示されるテキスト広告です。検索されそうなキーワードを指定して行い、指定したキーワードをユーザーが検索したときに表示されます。リスティング広告は検索という能動的な情報収集をしているユーザーに広告を出しているので、購買意欲が高いユーザーにアピールできます。自然検索での上位表示は時間がかかりますが、リスティング広告は出稿した後すぐに上位に表示されるため効果がすぐわかるのも特徴です。課金方式が採られていることが多く、1クリックごとに広告費が発生し、検索キーワードの競合が多いもの指定するとクリック単価が高くなり、表示回数も減ってしまうためキーワード選定は戦略的に考えていかなければなりません。広告の出稿をしてすぐに効果を得られるメリットもあります。また、商品を知らない潜在層や無関心層にはアピールできない点がデメリットにあります。
【リスティング広告の特徴】
ターゲット | 顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | クリック課金 |
メリット | ◎出稿から効果を得られるまでの期間が短い・少額からスタートできる |
デメリット | ◎業界によってはキーワード単価が高額で戦略が必要・潜在層・無関心層にはリーチできない |
こんな企業におすすめ | ◎短期間で集客する必要がある・検索施策が強化したい |
4-2ディスプレイ広告
複数のWEBサイトやアプリにバナーや動画、テキストを使用し表示させる広告。視覚的に目に入りやすいビジュアル広告や訴求内容がマッチしていればクリック率が高いです。細かなターゲティングが可能なため、認知度をあげたりといったリスティング広告よりも購買意欲は低めな潜在層や顕在層へのアプローチに向いています。
【ディスプレイ広告の特徴】
ターゲット | 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | クリック課金・インプレッション課金 |
メリット | ◎写真・動画といった視覚的なアプローチが可能 |
デメリット | ◎検索意欲が高い人が対象ではないため離脱の可能性あり |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい・視覚的なアピールに効果がある商品 |
4-3アドネットワーク広告・DSP
アドネットワーク広告とDSPの違いはプラットフォームかツールの違いにあります。アドネットワーク広告とは、多くのサイトに集約された広告配信ネットワークのことで、このネットワークを通じて、複数のWEBサイトにまとめて広告を配信できる方法です。GDN(Googleのディスプレイネットワーク)やYDA(Yahoo!ディスプレイアドネットワーク))が有名です。
【アドネットワーク広告の特徴】
ターゲット | 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | クリック課金・インプレッション課金 |
メリット | ◎一括できるため業務効率を上げられる・効果測定データをまとめて確認できる |
デメリット | ◎広告を掲載するサイトを選択できない |
こんな企業におすすめ | ◎認知度を上げたい・興味関心を持ってもらいたい・視覚的なアピールが効果的な商品 |
DSPとは、Demand-Side-Platformのことで、複数のアドネットワークに広告を配信できるツールです。1社のアドネットワークでは自社のターゲット層へ配信を覆いきれない場合、複数のアドネットワーク広告を利用する必要があり、DSPを使用することで、ひとつのプラットフォームで管理できるようになります。また、アドネットワーク広告以外にも配信ネットワークもまとめて管理できます。
【DSPの特徴】
ターゲット | 潜在層(認知していない)~顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | インプレッション課金 |
メリット | ◎複数のアドネットワーク広告をまとめて管理できる・配信ジャンルを絞ることができる |
デメリット | ◎配信先を事前に確認できない・広告費と別のDSP利用料がかかる |
こんな企業におすすめ | ◎認知度を上げたい・興味関心を持ってもらいたい・アドネットワークから更にターゲットを絞りたい |
4-5.リターゲティング広告
WEBサイトに一度訪問したことがあるユーザーに再度広告を出す方法で、ディスプレイ広告、動画広告、テキストなど様々な手段で行うことが可能です。過去に訪れたことがあるユーザーなため自社の商品やサービスにすでに興味があるという点からコンバージョン率は高めになることが多く、広告の入札の単価も高めに設定することが多いです。ただ、繰り返し広告を表示させてしまうため、しつこさを与えてしまう可能性があります。
【リターゲティング広告の特徴】
ターゲット | 顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | クリック課金・インプレッション課金 |
メリット | ◎興味関心のある人を追いかけてアプローチできる・コンバージョンしやすいユーザーをターゲットにできる |
デメリット | ◎行動を追跡するため監視されている印象を与える可能性あり |
こんな企業におすすめ | ◎興味関心がある人に再訪問して欲しい・顕在層にターゲットを絞りたい |
4-6.純広告
純広告は、一定期間その期間に応じて確実に表示される広告です。WEBメディアの広告枠を買い取って搭載する仕組みでバナー広告と呼ばれることもあります。WEBメディアの最も目立つ広告枠に広告を表示させることや潜在層から無関心層まで幅広い顧客層に広告を見てもらうことができる点がメリットにあります。ただ、他のWEB広告に比べ費用が高くなってしまうデメリットもあります。
【純広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~顕在層(すでに認知) |
---|---|
課金方法 | 保障型課金(期間保障型・クリック保証型など) |
メリット | ◎幅広い層に広告を表示できる・必ず希望の位置(広告枠)に搭載できる |
デメリット | ◎広告費が高く、途中で変更不可・効果の有無に関わらず料金が発生 |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・将来の顧客への施策 |
4-7.アフィリエイト広告
自社の商材を第三者のWEBサイト上で紹介してもらうもので、広告主・アフィリエイター・ASPの3者によって成り立つ広告方法です。広告主が設定したコンバージョンに成果が出た分、成果報酬を支払う成果課金型の広告です。報酬額は競合の出稿状況や製品の価格帯などを見ながら設定でき、コンバージョンに至った際に費用が発生するため他のWEB広告と比較しても費用対効果に優れています。アフィリエイト広告は、顕在層にも商品を比較する際には強いですが、キーワードによっては潜在層や無関心層にもアプローチでき認知度や関心を上げることも可能です。
【アフィリエイト広告】
ターゲット | 顕在層(すでに認知)~無関心層(将来の顧客) |
---|---|
課金方法 | 成果報酬型 |
メリット | ◎売上に直結しやすい施策・費用対効果が高い |
デメリット | ◎成果を得られるまで時間がかかる場合もある |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・売上に直結する施策を強化したい |
4-8ネイティブ広告
ネイティブ広告は広告ではなくネット記事や投稿であるような形で見せる記事に溶け込むように表示される広告です。ユーザーにストレスをあまり感じさせない分、記事だと思ってクリックしたら広告だったというマイナスな点もあります。また、記事になじむようなデザインやキャッチコピーも重要になるため労力を要します。また明確な定義はありません。WEBメディアの関連記事や、SNSやニュースアプリなどに表示されます。
【ネイティブ広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客) |
---|---|
課金方法 | クリック課金・インプレッション課金 |
メリット | ◎広告のプッシュ感がなく興味を持ってもらいやすい・ユーザーにストレスを与えにくい |
デメリット | ◎効果が得られまで時間が少しかかる・記事や投稿に溶け込むようなデザインなどが必要 |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・将来の顧客への施策 |
4-9.記事広告・タイアップ広告
商品やサービスについてまとめた記事をWEBメディアとタイアップした記事型の広告です。メディアの信頼性や知名度を利用し自社の商品やサービスを紹介できるので、信頼感を得やすい点があります。デメリットとしては、記事作成にあたり取材や写真撮影など時間がかかる点や搭載してから効果がわかるまである程度の時間を要します。
【記事広告・タイアップ広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客) |
---|---|
課金方法 | インプレッション課金 |
メリット | ◎媒体のブランド力を利用でき信頼感が得やすい・掲載する媒体と連携して作成できる |
デメリット | ◎掲載から効果を得られるまで時間がかかる |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・将来の顧客への施策 |
4-10.SNS広告
TwitterやInstagram、LINE、FacebookといったSNS上に搭載可能な広告です。細かいターゲティングをすることが可能で、年代やライフスタイルなどにより使用する機会が多いSNSは異なるため、適切な選択が必要となります。SNS広告は、最近SNSを見て購入するユーザーが増えた点と興味を引くことができれば広告自体が拡散される可能性もあります。幅広い層にアプローチできますが、定期的にターゲティングなどを変更していかないと指定したユーザーに配信が継続されてしまいます。
【SNS広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~顧客層(既に顧客) |
---|---|
課金方法 | クリック課金・配信数型課金・エンゲージメント課金 |
メリット | ◎ターゲティング制度が高い・つなぎ目がない広告で違和感を与えない |
デメリット | ◎何もしなければ特定ユーザーに配信し続けてしまう・適切なSNSを選定しなければ効果は得られない |
こんな企業におすすめ | ◎事業拡大を目指している・将来の顧客から既存顧客まで広く施策したい |
4-11.動画広告・YouTube広告
YouTubeなどの動画配信サイトなどで搭載できる広告方法です。テキストや静止画よりも多くの情報を伝えられる点とクリックしなくても動画が再生される点が特徴で、認知度アップやブランドリフトにより活用できます。WEBサイトへの誘導や商品購入などのコンバーション獲得に活用されることも多いです。動画は長すぎてもあきられてしまうので的確な時間で作成することもポイントです。短い時間でも多くの情報を伝えられるため、無関心層や潜在層へ向けての認知アップに適しています。
【動画広告・YouTube広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客) |
---|---|
課金方法 | 広告視聴単価型 |
メリット | ◎短時間で多くの情報を届けられる・動画は目を引くため効果を得られやすい |
デメリット | ◎制作費がかかる・スキップされて最後まで見られない可能性あり |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい |
4-12.リワード広告
動画の視聴やアプリの体験、アンケート回答などなんらかの行動に対する報酬をポイントなどユーザーに支払います。商品やサービスの認知を短期に高めたい場合などに用いられる成果報酬型です。ただ、アプリのインストール数を短期間でアップさせるのには有効ですが報酬目的でダウンロードされたアプリの継続率は低くなってしまうので、他の広告との使い分けが重要です。
【リワード広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客) |
---|---|
課金方法 | インストール成果型・成果報酬型 |
メリット | ◎短期間で認知度を上げられる・ユーザーに報酬が発生する |
デメリット | ◎ユーザーの継続率は×・アップルストアはリワード広告に否定的 |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい |
4-13デジタル音声広告
WEBメディアが保有する会員メールアドレスを配信できる広告・年齢層や移住地などのターゲティングが可能です。短期間に多くのユーザーに直接アプローチできる。Spotifyやradiko、Voicyなどインターネットラジオや音楽配信サイトなどで流れる広告でオーディアンドとも呼ばれています。
リスナーに嫌がれることが少ない可能性や、スキップされにくいことにメリットがあります。
ただ、まだ成長過程なためユーザー数も少なく届けられる人が限られるのが現状です。
【デジタル音声広告の特徴】
ターゲット | 無関心層(将来の顧客)~潜在層(これから顧客) |
---|---|
課金方法 | 広告を聞いたユーザー数によって変動 |
メリット | ◎スキップされにくいため広告を確実に届けられる・ユーザーにストレスが少ない |
デメリット | ◎まだ音声メディア市場が熟成していない |
こんな企業におすすめ | ◎認知度UP・興味関心を持ってもらいたい |
4-14.メール広告
メール広告はメールに広告を搭載する手法で、メルマガの一部に広告を載せたり、メール内容がすべて広告としたりします。すでに会員になっているユーザーに配信する場合が多いので、自社の商品やサービスをすでに知っている人や購入したことがあるユーザーに向けた広告方法です。ターゲティングが正確にできれば費用対効果が高く、メールを消去しなければいつでも見返しができます。ただ、メールを開封されなければ見てもらうことができない場合があり、メールの件名など工夫する必要があります。
【メール広告の特徴】
ターゲット | 顕在層(すでに認知)~顧客層(既に顧客) |
---|---|
課金方法 | 配信数型課金 |
メリット | ◎顕在層向けのためターゲティングが上手ければ成果を得やすい・ユーザーのタイミングで広告を見れる |
デメリット | ◎開封されなければ見てもらえない・他のweb広告に比べて効果が低い傾向 |
こんな企業におすすめ | ◎既存顧客にクロスセルしたい・既存顧客のリピートを強化したい |
5.WEB広告の課金方式
WEB広告には複数の課金方法があり、同じ媒体でも課金方式はメニューによって異なる場合もあります。それぞれの課金方法について解説していきます。
5-1.クリック課金(CPC)
CPC(コストパークリック)とも呼びます。1クリックにつき料金が発生するため表示だけでは料金はかからないです。
主な広告:リスティング広告、リターゲティング広告の一部、ディスプレイ広告の一部、SNS広告の一部
5-2.インプレッション課金(CPM)
CPM(コストパーインプレッション)とも呼びます。インプレッション=表示回数。広告の表示回数(1000回)ごとに料金が発生するので、クリック率を高められるかが重要です。
主な広告:ディスプレイ広告の一部、リターゲティング広告の一部、SNS広告の一部、ネイティブ広告の一部
5-3.エンゲージメント課金(CPE)
CPE(コストパーエンゲージ)とも呼びます。ユーザーが広告に対してエンゲージメント(いいねなど)のユーザーアクションごとに料金が発生します。
主な広告:ディスプレイ広告の一部、SNS広告の一部
5-4.視聴課金(CPV)
CPV(コストパービュー)とも呼びます。ユーザーが一定期間、動画や音声の再生や視聴した場合に応じて料金が発生する課金方式。主にYouTube広告上で動画が視聴された回数などにおいて展開されることが多くなる。1再生ごとに料金が発生するものもあれば最後まで視聴された時に発生するものもあります。特にYouTube広告は様々な課金方法があります。
主な広告:動画広告
5-5.成果報酬課金(PPA)
CPA(コストパーアクション)とも呼びます。購入や資料請求、問い合わせなどのコンバージョンが発生した場合のみ料金が発生する課金方式です。費用対効果を高める上で有効な手法です。
主な広告:アフィリエイト広告
5-6.搭載期間保証型課金(CPD)
CPD(コストパーデイ)といい、期間保証型や保証型と呼ばれることもあります。一定期間に広告を買い取って、その期間に応じて料金が発生します。
主な広告:純広告
5-7.配信数型課金
配信先の数によって料金が変動する広告です。
主な広告:メール広告
6.WEB広告を効果的に運用するための4つのSTEP
WEB広告を効果的に運用するために4つのSTEPを重要視します。
- WEB広告の「目的」を明確にする
- どんな人に・何を見ている時に・何を伝えるかを決める
- 顧客目線で広告を設計する
- 目標値を設定する。この4つSTEPが運用の基本となります。
この基本手順をそれぞれ解説していきます。
6-1.WEB広告を運用する目的を明確にする
WEB広告へ出稿する目的を明確にすることが大事です。商品の販売や申し込み、資料のダウンロードなどもあれば、ターゲットとする読者へのリーチ数やウェブサイトへの訪問数、人材採用、ブランドイメージ向上などもあります。
例えば、
「認知拡大」が目的なら、ターゲットは自社の商品やサービスを知らなかったり興味がない「無関心層」となり、このユーザー達に見てもらえるようなWEB広告を選ぶ必要があり、「SNS広告」「動画広告」「純広告」があげられます。
「購入促進」が目的なら、自社の商品をすでに認知しているユーザーや検索したことがある「顕在層」がターゲットになるので「リスティング広告」「ディスプレイ広告」「リターゲティング広告」のWEB広告を選択します。
~目的別おすすめ広告の例~
前提条件:生活雑貨などのメーカーで自社にECがある
認知獲得:YouTube動画・SNS・ニュースサイト
興味喚起:ディスプレイ広告(GDN・YDA)、ターゲットにマッチしている記事広告
購買広告:リスティング広告(Google・Yahoo!)、ポータルサイト(楽天広告)、リターゲティング広告
広告はWEB広告でもある程度の費用が必要なため広告より打ち出せる施策がないかと検討することも必要です。
6-2.どんな人に・何を見ている時に・どんなことを伝えるかを明らかにする
WEB広告は細かなターゲティングができることが特徴です。その分、誰に何を伝えるかを明確化しておくことが重要です。明確化しておかないと広告のクリックがあったとしてもコンバージョンや認知拡大といった目的にはならないでしょう。「顧客の具体的な姿」や「顧客視点で考えぬく」ことも重要なポイントです。
6-3.顧客目線で広告を設計する
広告は設計がとても大切です。顧客の思考と行動に目を向け、顧客の行動に合わせた広告を選択します。行動の過程で、どんな広告をアピールして、どんな経験をしてもらうかを考えていかなければなりません。
顧客の行動観察やヒアリングも大切ですが、自身の行動や知人の行動を客観的にみて想定する方法は、細部までイメージしやすくおすすめです。
敏感肌にあったおすすめの化粧水が欲しい
↓ 検索広告(リスティング広告)
化粧水 敏感肌 おすすめ
↓ アフィリエイト広告
比較サイトなどで化粧水部門チェック
↓ ディスプレイ広告
SNSで口コミをチェック
↓ SNS広告
商品の公式サイトを確認する
などユーザーの行動を詳細にイメージして、どんなワードで検索するのか、どういった画像や動画で魅力を感じてクリックするのかというところまで想定します。
こういったユーザーの思考と行動をこと細かにイメージして、広告の接触ポイントを設計していきます。
7.WEB広告の効果を高める運用方法
WEB広告の効果を高める運用方法は3つあります。
1.ニーズが顕在化した顧客をつかむ広告を優先する
2.事業が拡大する時には潜在層にアプローチできる広告を
3.広告を届ける「顧客の具体的な姿」をイメージする
です。この3つをそれぞれ説明していきます。
7-1.ニーズが顕在化した顧客をつかむ広告を優先する
WEB広告で売上をあげたい場合、ニーズが明確化している購入直前の顧客向けに施策を打ち出します。例えば、リスティング広告やアフィリエイト広告、リターゲティング広告などです。
7-2事業が拡大する時には潜在層にアプローチできる広告を
事業拡大のためにはニーズがはっきりしているお客様への広告施策で短期の売上を図るとともに、中長期で未来の顧客(潜在層)を増やす広告施策も並行して考えていく必要性があります。無関心層や潜在層に向けての広告はSNS広告やディスプレイ広告、動画広告、純広告があります。
7-3.広告を届ける「顧客の具体的な姿」をイメージする
広告を届ける相手、顧客の具体的な姿が見えていれば広告の効果は高まります。
広告の特徴を理解した上で何ができるか、ターゲットとなるユーザーはどのような行動をとるのかをイメージしていきます。
8.WEB広告とは?種類と特徴を徹底解説!のまとめ
WEB広告には13種類の広告があり、リスティング広告やディスプレイ広告の代表的な手法だけだなくそれぞれの媒体と特徴を紹介していきました。
また、WEB広告の特徴を理解し、WEB広告の効果を高めるためには
- 目的を明確化すること
- どんな人に何を見ている時に何を伝えるか
- 顧客目線で広告を設計する
- 目標値(KPI)を設定する
この基本4つが重要であることをポイントとし最適な手法でWEB広告を選択していく必要があります。また、WEB広告のメリットでもある配信して終了ではなく解析ツールなどで効果をみながらクリエイティブな部分やターゲティング、入札戦略を見直しし改善し続けることで成果を上げていきましょう。
GA4とは?ユニバーサルアナリティクス(UA)の違いを解説!!
Google Analytics4(グーグルアナリティクス)(GA4)はユニバーサルアナリティクス(UA)の最新バージョンにあたるGoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)です。ユニバーサルアナリティクス(UA)が2023年7月1日をもってサポートを終了するため、GA4に移行せざるを得ない方も多いかもしれません。しかし、次の新しいバージョンというよりは別物というほうが正しいといえるぐらい機能が異なるGoogleアナリティクス(GA4)。では、どういったところが変わったのでしょうか。解説していきたいと思います。
UAの設定・使い方については別記事で紹介しておりますので、UAの設定を知りたい方は「【初心者向け】Googleアナリティクス(UA)の設定・使い方」をご覧ください。
webmarke1214std.hatenablog.com
- GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)とは
- 1.GA4への切り替えに備える
- 2.Googleアナリティクス4(GA4)がリリースされた背景
- 3.GA4の特徴的な機能
- 4.UAとGA4の違い
- 5. GA4になって具体的に変わったところ
- 6.新規でGA4を導入する場合
- 7.UAとGA4を両方とも導入したい場合
- 8.すでにUAを使用していてGA4を追加する場合
- 9.GoogleAnalytics4(GA4)の注意点・解決策
- 10.ユニバーサルアナリティクス(UA)からGoogleアナリティクス(GA4)への移行の「全体像」を把握する
- 11.Googleアナリティクス4(GA4)とは?ユニバーサルアナリティクス(UA)の違いを解説まとめ
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)とは
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」とは、Googleが提供している無料のアクセス解析ツールです。WEBサイト内のユーザーがどういった経路で訪れたかや行動がデータで読み取ることができ、webサイトの改善に役立てることができます。
1.GA4への切り替えに備える
現在 ▶ | 2023年7月1日~12月31日 ▶ | 2024年1月以降 | |
---|---|---|---|
旧GA(UA) | 今まで通り利用可能 | サポートを終了し新たなデータ計測は不可、レポート閲覧のみ可能 | レポート画面不可(新たにお知らせありとのこと) |
GA4 | 利用可能 | 利用可能 | 利用可能 |
ユニバーサルアナリティクス(UA)が2023年7月1日に終了するにともない、それまではユニバーサルアナリティクス(UA)からGA4への移行期間ととらえ、この期間にGA4の使い方に慣れておく必要性があります。
2.Googleアナリティクス4(GA4)がリリースされた背景
UAからGA4はそもそもなぜ変わるのでしょうか。それは、今の時代の背景にあります。近年、企業側はWEBサイトだけでなくアプリの提供も行うようになってきました。またパソコン・スマホ・タブレットなど、ユーザ―は複数のデバイスを使用するようになりWEBサイトとアプリをまたぎ、閲覧するようになりました。こういったユーザーの行動を計測するニーズが高まり、従来のユニバーサルアナリティクス(UA)だけでは対応しきれなくなったため、新しいツールとしてGoogleAnalytics4(グーグルアナリティクス4)「GA4」がリリース(開発)されました。
項目 | 次世代のGA4 | 従来のUA |
---|---|---|
デバイス | マルチデバイス対応 | デスクトップPCを想定 |
計測対象 | イベントベース | Cookieベース |
3.GA4の特徴的な機能
ユニバーサルアナリティクス(UA)にはなかったGoogleアナリティクス(GA4)の特徴的な機能はどんなものなのでしょうか。
- WEBとアプリとの跨いだ計測が可能になった
WEBサイトとアプリを跨いだユーザーを、同じユーザーとして認識して計測可能になりました。
- Googleの機能学習による予測機能
収集したデータの蓄積を解析することにより、ユーザーのその後の行動を予測し「購入の可能性」「予測した収益」「離脱の可能性」が計測できます。ただ活用するには、Googleが挙げている要件を満たして計測する必要性があります。
予測指標 | 定義 | サポートされているイベント |
---|---|---|
購入の可能性 | 過去28日間に操作を行ったユーザーによって、今後7日間以内に特定のコンバージョンイベントが記録される可能性 | ・purchase ・ecommerce_purch ・in_app_purchaseのイベントのみ |
予測収益 | 過去28日間に操作を行ったユーザーが今後28日間に達成する全購入コンバージョンによって得られる総収益の予測 | |
離脱の可能性 | 過去7日間以内にアプリやサイトで操作を行ったユーザーが、今後7日間以内に操作を行わない可能性 |
引用元:[GA4] Predictive metrics - Analytics Help
- プライバシーを重視したデータ収集
Googleアナリティクス(GA4)は国際的なデータ規制を準拠したツール
※GDPR(EU一般データ保護規制)やCCPA(カルフォニア州消費者プライバシー法)
サードパーティcookieの廃止が段階的に進んでいることからもわかるように、プライバシー保護強化はより進むことが検討されます。GA4はそういった観点からも対応できるような仕様のツールです。
4.UAとGA4の違い
ユニバーサルアナリティクス(UA)とGoogleアナリティクス4(GA4)の最大の違いは、データ計測方法が根本的に変更された点です。アナリティクス4(GA4)の特徴的な機能を紹介します。
4-1.よりユーザーに軸を置いた計測へ
Googleアナリティクス(GA4)は「ユーザー」を主軸とした設計となり、「セッション」を重要視していた従来のUAとは異なる特徴を持っています。UAは商品詳細ページのライティングのセッションを改善するのが望ましいなど使い心地が変われば、より良くなればよいという「セッションを最適化するツール」でした。Googleアナリティクス4(GA4)ではセッションをよくすることより「どんなユーザーにサイトに来てもらうか」など「自社にフィットしたユーザーを見つけるツール」になりました。またUAではユーザー指標は90日間を限度としてましたが、GA4ではより「顧客の行動分析」が細かくしやすくなります。
例えば、「セグメントA」と「セグメントB」の顧客層のグループがあったとします。
「セグメントA」は直帰がほとんどなくページビューも多いが、コンバーション率は10%
「セグメントB」は直帰が多くページビューも少ないが、コンバーション率は60%
「セグメントB」は直帰率の問題ではなくコンバーション率を重要視します。コンバージョン率が高いということは、顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)が高いお客様がついていることがわかるということです。つまり、Googleアナリティクス(GA4)を使用することで、顧客生涯価値(ライフタイムバリュー)が高いユーザーがわかりやく見えてきたということになります。
GA4のレポート内「集客」からでも「ライフタイムバリュー」が確認できます。
5. GA4になって具体的に変わったところ
ユニバーサルアナリティクス(UA)からGoogleアナリティクス4(GA4)になって細かいところをみると変更したところはたくさんあります。今回は絞って、代表的なところを上げて紹介していきます。
5-2.分析指標が「イベント」単位
ユニバーサルアナリティクス(UA)では、カテゴリ・アクション・ラベル・値を設定していましたが、Googleアナリティクス(GA4)ではユーザー行動をそれぞれ「イベント」で計測します。
「イベント」=「ユーザー」の行動と認識するとわかりやすいかもしれません。
さらに動画視聴やスクロール率を含め多種の自動収集イベントがあるため、複雑なカスタマイズ設定をしなくても高度な計測が可能となりました。
UA | GA4 | |
---|---|---|
「ページ」にフォーカスを当てた計測 | 「ユーザー」にフォーカスを当てた計測 | |
計測方法(指標) | セッション | イベント |
5-3.「直帰率」がなくなり「エンゲージメント率」が追加
Googleアナリティクス(GA4)では「直帰」という概念がなくなり、その代わりに追加されたのが「エンゲージメント」です。
例えば、下記の3つの行動はすべて「直帰」にあたります。
・WEBページに訪問し、ファーストビューだけ見てスクロールせずに離脱
・WEBページに訪問し、動画を30秒だけみて離脱
・WEBページに訪問し、動画を最後までみて離脱
同じ直帰でも実際にはユーザーの行動は違います。これを計測する場合、同等に評価してよいのか動画のようなコンテンツも増えていく中で、直帰率自体の数字がそのまま受け入れる数字ではなくなってきたことが考えられます。
5-4.「離脱率」「PV数」「ページ/セッション」なども廃止
「直帰率」と同様に廃止された代表的なものが「離脱率」です。GA4で離脱率をだすには、計算する必要があります。
・離脱率=離脱数÷ページビュー数×100
※離脱数はGA4の「探索」からの指標
廃止されたり、名称が変更されたものもあれば「新しく加わった指標」もあります。
【訪問に関わる指標】
UAでの指標 | GA4での指標(名称) |
---|---|
ユーザーあたりのセッション数 | 廃止 |
ページ/セッション | 廃止 |
ページビュー | 表示回数 |
平均セッション時間 | セッションあたりの平均エンゲージメント時間 |
新規ユーザー | 新しいユーザー |
【サイト閲覧に関わる指標】
UAでの指標 | 廃止(ユーザー単位のユーザー別訪問数)はあります |
---|---|
ページの価値 | 廃止 |
平均ページ滞在時間 | 平均エンゲージメント時間 |
【コンバーションに関わる指標】
UAでの指標 | GA4での指標(名称) | |
---|---|---|
コンバージョン率 | 廃止(必要時は自分で計算するコンバージョン率=コンバージョン÷セッション×100) | |
eコマースのコンバージョン率 | 廃止(必要時は自分で計算するeコマースのコンバージョン率=eコマースの購入数÷セッション×100) | |
目標の完了数 | コンバージョン | |
目標値 | イベント収益 | |
トランザクション数 | eコマースの購入数 |
5-5「エンゲージのあったセッション数」のような新たな指標が加わった
下記は直帰率・離脱率といった指標をカバーする新しい指標です。
指標名 | 指標内容 |
---|---|
エンゲージのあったセッション数 | 下記のいずれかを満たした時にカウントされるセッション回数 |
エンゲージメント率 | エンゲージのあったセッション数÷セッション×100% |
scroll | ページの最下部90%以上までスクロールされら回数 |
click | 計測対象外のサイトへのリンクをクリックした回数 |
「直帰率」に類似する指標はGA4では「エンゲージメントにあったセッションの割合」です。
5-6. 「コンバージョン」のカウント方法が変更
Googleアナリティクス(GA4)では「コンバージョン」のカウント方法が変更になりました。WEBサイトでユーザーに実現してほしいことを自分で設定します。例えば、特定のページにたどり着いた・会員登録したなど。Googleアナリティクス(GA4)では1回の訪問でも達成したその回数分カウントされるようになったため、UAよりGA4のほうがコンバージョンが多く見える傾向があります。
5-7.レポート構成が大幅に変更
レポートの構成画面も大幅に変更されました。
5-8.「探索」メニューが追加
GA4から新たに「探索」機能が追加されました。「探索」機能は、深堀りした分析に適していて何を分析したかを自分で決めて設定する必要があります。分析軸や指標を組み合わせることでいろいろな集計が出来ますが複雑なので、まずはテンプレートを活用して集計していきましょう。
5-9.「レポート」と「探索」の違い
「レポート」と「探索」の機能の違いを健康診断と例えてみます。
「レポート」は身長や体重・血糖値・コレストロール値といった基本的な数値を計測したもの
「探索」は基本的な数値を活用して、研究した治療法の開発に活用したりと細かい分析・より細かい分析をするための機能です。
5-10.複数のでデバイスをまたいだユーザー行動が計測可能
GA4ではPCやスマホ・タブレットなど複数のデバイスをまたいだユーザーの行動を計測できるようになりました。例えば、ネットショッピングするユーザーが商品を探すときは外で移動中にスマホで閲覧し、実際に購入する際はPCで家で決済するといったユーザー行動も考えられます。このように複数のデバイスを使うユーザーを考慮した計測により、ユーザーの行動をより正確に把握できるようになりました。
5-11.「ビュー」の概念がなくなり「データストリーム」へ
【UAのアカウント構造】
・1つのサイト「プロパティ」で複数のビューを作成
【GA4のアカウント構造】
・プロパティは単位ではなく、プラットフォーム単位
6.新規でGA4を導入する場合
Googleアカウント作成し、Googleアナリティクス公式画面から設定を開始。
・測定を開始をクリックして設定画面に進む。
※設定方法は「【初心者向け】Googleアナリティクス(UA)の設定・使い方」のブログで詳しく説明していますので参考にしてみてください。
webmarke1214std.hatenablog.com
7.UAとGA4を両方とも導入したい場合
- アカウントのデータ設定が名から「詳細オプション表示」を選択
- 「ユニバーサルアナリティクスプロパティの作成」の右側のバーをスライドしてオンにします
- 下記の2つの選択肢がでてくるので「Googleアナリティクス4とユニバーサルアナリティクスのプロパティを両方作成する」を選択します。
8.すでにUAを使用していてGA4を追加する場合
- Googleアナリティクスの画面から左下の「管理」を選択→「GA4設定アシスタント」を選択します。「新しいGoogleアナリティクス4プロパティを作成する」の箇所にある青いボタンを選択します。
- 「新しいGoogleアナリティクス4プロパティを作成」という画面が表示されます。
- タグの設定
- gtag.js タグを使用している場合
ひとつ前の画面で「既存のタグを使用してデータ収集を有効します」のオプションにチェックが入れられた場合は、gtag.jsタグを使用しています。
既存のタグを利用してデータが収集されているので、追加の設定が必要なら「GA4プロパティを確認」という青いボタンを選択して設定を追加してください。
- 「設定アシスタント」画面から「収集」→「タグの設定」
- 「データストリーム」画面から該当するサイトを選択
- 「ウェブストリーム」画面が表示されたら右上の「測定ID」をコピー。タグマネージャーを開きます。
- タグの「新規」を選択
- 「タグ設定」の枠が表示されるので、枠内の右上にマウスを移動させるとでてくる鉛筆マークを選択
- 「Googleアナリティクス:GA4設定」を選ぶ
- 「測定ID」を入力する画面がでてきたら、先ほどコピーした想定IDを入力する項目にペースト
- 「トリガー」枠内の右上に表示される鉛筆マークを選択
- 「All pages」を選び、画面右上に表示されている青い保存ボタンを選択
- 「公開」のボタンを選択したら終わりです。
9.GoogleAnalytics4(GA4)の注意点・解決策
従来のUAデータを引き継げないため、ユニバーサルアナリティクス(UA)と並行してGoogleAnalytics4(GA4)を導入してデータ蓄積を早めに開始することが大切です。
9-1.収集済UAデータは削除予定(2024年1月以降)
UAで計測されたデータの閲覧はUAの計測停止から2024年1月1日までは保障されますが、どこかのタイミングでは閲覧不可になることが宣言されています。計測されたUAデータを比較対象として閲覧する場合は、事前にレポート作成して、外部ファイル保存しておくことが大切です。
9-2.プライバシーの観点から過去のデータ保持期間が短い
GA4ではプライバシー観点から保存期間が短くなっており「探索」機能で集計されたデータの保存期間は「14か月」です。つまり、それ以外のデータはこれまで通り保持され続けます。ただ、デフォルトでは「2か月」になっているので導入したら早めに切り替えが必要です。
9-3.イベント設定の名称変更がユニバーサルアナリティクス(UA)と異なる
GA4のイベント設定では作成したイベントの名前を変更した場合、別イベント扱いになります。コンバージョンとして扱うように設定したイベントの名前を変更してしまった場合、そのイベントはコンバーションではなくなります。「イベントパラメータ」は変更しても名前自体を変えなければイベントはそのまま使用できます。なので、イベント設定は早い段階で実施しておくのをおすすめします。早く着手しておけばリカバリーも早い段階でできます。
10.ユニバーサルアナリティクス(UA)からGoogleアナリティクス(GA4)への移行の「全体像」を把握する
~ユニバーサルアナリティクス(UA)からGoogleアナリティクス(GA4)への移行~
- 計測の要件定義
- 計測範囲の整理
- コンバージョン(目標)の設定
- 基本タグの設定
- GA4プロパティの作成
- データストリームの作成
- データ収集や保持の設定
- 基本タグ(PV)の設定
- イベントタグの設定
- イベント・パラメータの設定
- カスタムディメンションの設定
- 各種ツールの連携
- Google広告の連携
- サーチコンソールの連携
- BigQueryとの連携設定
11.Googleアナリティクス4(GA4)とは?ユニバーサルアナリティクス(UA)の違いを解説まとめ
UAとGA4の違いについて紹介していきました。従来のGoogleアナリティクス(UA)は「セッション」を軸とした計測、GA4は「ユーザー」を軸とした計測で異なるツールです。汎用的な各種データの計測が開始されたユニバーサルアナリティクス(UA)とは異なり、GoogleAnalytics4(GA4)では計測したいデータに当てはめて設定が必要です。そこで重要なのは、計測したい必要なデータは何かを整理することが重要になってきます。またGoogleAnalytics4(GA4)はまだ未完成です。Googleの公式ページでも「今後もさらに改良を進めていく予定ですのでご期待ください。」といっており、今後も新しい機能が追加されることが予想されますので、早めにGA4への切り替え準備を行っていきましょう。
【初心者向け】Googleアナリティクス(UA)の設定・使い方
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」はGoogleが無料で提供しているもので、現在はユニバーサルアナリティクス(UA)のバージョンを使用してアクセス解析ができるツールとなります。GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス「GA」で行うとサイトに訪れたユーザーをみえる化し、ユーザ―の行動を把握できます。それにより、コンバーションへと繋げるにはどのような施策を立てれば良いのか実際にあった効果を検証したり、目標に対する進捗状況を追うことが可能です。
しかし、設定や使い方に複雑さを感じ、使用したくてもできていない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。そこで、本記事は初心者向けに「ユニバーサルアナリティクス(UA)の設定や基本的な使い方を紹介します。
【初心者向け】 GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)がデータを収集する仕組み
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)がデータをどのように収集しているのでしょうか。厳密にはcookieやJavaScriptなどの技術が使用されてますが、データ計測に必要なのは「トラッキングコード」です。見た目はわかりませんが、WEBサイトのHTMLソースに設置されると裏側で動作しています。ユーザーがWEBサイトにアクセスするとトラッキングコードが読み込まれます。そうするとユーザーの行動情報が収集されGoogleアナリティクスのサーバーに送信される仕組みです。
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)の設定方法5つのSTEP
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)の設定には5つのSTEPが必要となります。
です。この5つのSTEPについてひとつひとつ説明していきます。
1.Googleアカウントの作成
Googleアナリティクスの設定には、Googleアカウント(Gmailアドレス)が必要となります。取得がまだ済んでいない方はアカウント作成ページから氏名、メールアドレス、パスワードを入力します。
次に携帯番号の入力をします。
そのあと、SMSに確認コードが送られてくるので、その確認コードを入力すれば、アカウント作成は完了です。
2.ユニバーサルアナリティクス(UA)の登録
ユニバーサルアナリティクス(UA)の登録を行います。Googleマーケティングプラットフォームのサイトにいき、「さっそく始める」を選び、次に「測定を開始」を選択します。
アカウント名を入力します。
プロパティの設定で自分のWEBサイトの名前を入れ、タイムゾーンと通貨についてそれぞれ入力してください。
プロパティ名 | 自分のWEBサイトの名前などを入力 |
---|---|
レポートのタイムゾーン | 国内で使用している場合のWEBサイトならば「日本」を選択する |
通貨 | 国内で使用している場合のWEBサイトならば「日本円」を選択する |
「詳細オプション表示」を選択し、「ユニバーサルアナリティクスプロパティの作成」をスライドしてオンにしてください。
ウェブサイトのURLを入力して、「ユニバーサルアナリティクスのプロパティのみを作成する」の方を選択してください。完了したら「次へ」をクリックします。
ビジネス情報になったら、業種・ビジネス規模・利用目的を入力してください。
すべて入力したら「作成」をクリックします。
「日本」を選択し、規約に同意するチェックします。
これで、.ユニバーサルアナリティクス(UA)登録が完了しました。
3.トラッキングコードの設置
トラッキングコードとは、WEBサイトの訪問者のデータを計測するためのコードのことで、コードを埋め込むことでデータの取得ができます。利用規約に同意すると、管理画面のプロパティ→トラッキング情報→トラッキングコードからコードを確認できます。
表示されたトラッキングコードをすべてコピーします。コピーしたトラッキングコードを、WEBサイト全体のhtmlファイルにある
タグの後に貼り付けます。※WordPressを使用している場合は、「All in One SEO」のプラグインをインストールしていれば、ダッシュボードにある「All in One SEO」の一般設定から「Googleアナリティクス」の項目があり、そこにトラッキングID「UA-●●●●-●」を入力し設定を更新すれば埋め込みができます。
4.ビューを複製する
デフォルトでは、すべてのWEBサイトのデータというビューが作成されます。フィルタは一度かけてしまうとかける前のデータ取得は出来なくなってしまうため、最低限の設定以外は何も設定せずにそのままにしておきます。アクセス解析に使用するビューは、自らアクセスしたものを除外するなどのフィルタ設定をかけます。そのため、「すべてのウェブサイトのデータ」から「ビューをコピー」を選択し、フィルタ設定をかけましょう。
5.サーチコンソールと連携する
Google Search Console(グーグルサーチコンソール)とは、検索エンジン上で表示されたサイトの「表示回数」「クリック回数」「クリック率」「平均掲載順位」など解析してくれるツールになります。解析できることでサイトを訪れるために何が必要かのヒントにつながります。Googleアナリティクスと連携することで、ユーザーが検索したキーワードを見ることができます。
「集客」から「Search Console」「検索クエリ」「 Search Consoleのデータを共有を設定」を選択します。プロパティ設定の画面になったら、
下にある「SearchConsoleを調整」を選び、慣れてない場合は「URLプレフィックス」にサイトのURLを入れて設定すると連携ができます。
【初心者向け】GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)基本的な数字の見方
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)は、たくさんの機能がありますが、特に4つを理解していればアクセス解析が可能です。
1.ユーザー
ユーザーサマリーはWEBサイトにどれくらいアクセスがあるのか把握ができます。>
その人が何回サイトを往復したとしてはユーザーは1人になりますが、「Googlechrome」や「safari」などブラウザが変わる場合は同一人物がアクセスした場合でも2人となりますので、目安として考えなればなりません。
「ユーザー」→「概要」→「ユーザー」を選択し数値が見れます。
この画面の中で覚えておく指標は4つあり、またユーザーからデバイスの別データも読み取れます。
セッション
セッションとはサイトに訪問した回数です。1人の人が朝晩と2回のサイトを訪問したならばセッション数は2回ということです。何回も訪れているということはサイトを気に入ってくれた人がいると分析できるかもしれません。
ページビュー数
ページビュー数とは見られたページ数であり、見られたページ数が3なら、3PVということです。1人のユーザーが多くのページを見てくれているのであれば、関連した記事などにも興味を持ってくれている可能性があり紐づきがうまくいっているのかもしれません。
平均セッション時間
平均セッション時間とはセッション1回あたりの平均滞在時間です。滞在時間が長ければ良いというわけでなく、目的に合ったサイトページになっているかを分析できるかが重要です。長文の記事なのに滞在時間が長い場合は、読みとばされている可能性があるなど目的によって滞在時間の良し悪しは異なります。
離脱率と直帰率
離脱率はAのページを見た後にBのページも閲覧してサイトを離れた場合。直帰率はCのページだけ見てサイトを離れた場合の違いがあります。この2つを見ることで、次のアクションを分析できます。関連記事や購入ボタンを設置しているのにクリックがなければ、設定場所など誘導がわかりづらいものになっている可能性があることが分析できます。
では、直帰してしまう原因は何ででしょうか。
直帰率の原因は主に3つあります。
- 求める情報がなさそうだった
- ネクストアクションの誘導がなかった
- ページの読み込みが遅い
記事の目次を見ただけで何が書かれているかわかるようにすることと、関連する記事を紹介して次の行動喚起を起こさせることなど直帰率を減らすことが重要です。
*** デバイス別のデータ>
ユーザー欄で、PC(desktop)・スマートフォン(Mobile)・タブレット(Tablet)のタイプ別に、ユーザー数やセッション数などを見ることができます。見え方が大きく違うためデバイス別に分析することで効果的に運用するためのポイントを見つけられます。
「ユーザー」→「モバイル」→「概要」から閲覧できます。
2.集客
集客機能は、どんな経路からWEBサイトに訪れたかを確認できます。
「Organic Search」「Direct」など流入経路ごとにユーザー数・セッション数・コンバーション数を確認することができます。
Organic Search | |
---|---|
Paid Search | |
Display | ディスプレイ広告からの流入 |
Social | |
Refferal | 他サイトのリンク等からの流入 |
Direct |
3.行動
WEBサイト上でユーザーが各ページがどのくらい閲覧されているかやどのページを閲覧しているのかを確認できます。他の期間との比較や検索ボックスで(青枠部分)に「ページタイトル」を入力して検索することもできます。(一部でも可)
「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」→「ページタイトル」を選択。
ランディングページ
ランディングページは、訪問者が最初にアクセスして「着地」したページのことをいいます。
「行動」→「サイトコンテンツ」→「ランディングページ」を選択します。ここでも、セッション数だけでなく直帰率やコンバーション数にも注目します。ランディングページはそのサイトの第一印象が決まる重要な分析です。ユーザーは欲しい情報があれば他のページも見てくれ、詳しい情報を伝えることが出来ますが、求めている情報がなければ、ユーザーは直帰してしまいます。
4. コンバーション
コンバーションは問い合わせや資料請求などWEBサイトの目標を知ることができます。
「コンバーション」→「目標」→「概要」を選択するとコンバーション数の推移やコンバーション率などを確認できます。コンバーションは成果につながるWEBサイトの運営ができているかを図る大切な指標となります。
目標が複数ある場合は、「目標のオプション」変更します。
コンバーション数 | 目標が完了した数 |
---|---|
コンバーション率 | 全てのミッションに大して目標が完了したセッションの割合 |
【初心者向け】 GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)の基本的な使い方
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)の基本的な使い方を紹介します。毎日ではないですが月単位で確認すべきなのは「ランディングページ」「すべてのページ」「流入元」「デバイス」です。
WEBサイトは「いかにユーザーに訪問してもらい、ニーズを満たせるか」が重要です。なので前月または前年同月と比較して数値に大きな増減がある箇所を確認することも大切です。
サイト全体のアクセス数を確認する
サイトのアクセス数を調べます。「ユーザー」→「概要」を選択するとページが切り替わり、直近のユーザー数、セッション数、ページビュー数などの合計がみれます。
線グラフは「ユーザー」に最初はなってますが、「ユーザー」部分をクリックすると他の線グラフに切り替えられます。
特定の期間でアクセスデータを比較する
アクセス数は特定の期間を指定してリサーチが可能で、例えば「期間別」で「月」を選択すると1か月ごとのアクセス数に切り替わります。見るポイントは、過去と現在のサイト訪問の変化を分析することです。
さらに、右上の期間をクリックすれば細かい期間で調べることができます。
過去と現在のサイト訪問の変化を分析することが大事になってきます。
比較のところにチェックを入れると、前年比や前月比などが表示されます。
ページ別のアクセス数を調べる
「行動」→「サイトコンテンツ」→「すべてのページ」を選択するとWEBサイトのページ別のアクセス数を調べることができます。
【初心者向け】GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)&使い方まとめ
GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)の設定や使い方は以上となります。今回は初心者の方でもわかるような重要な部分のUAの基本的な使い方を紹介しました。Googleアナリティクスを使いこなせば、サイト改善の仕方がわかりやすくなります。重要なのは得たデータを分析して改善することです。
- トラッキングコードの導入など初期設定が出来ているか
- ターゲットの訪問者や成果を見るためにも「ユーザーサマリー」や「コンバーション」の確認を忘れないこと
- 毎月確認すべきは「流入元」・「ランディングページ」・「すべてのページ」・「デバイス」
- 「サイトの改善をするため」分析したデータを活かす
ということが大事になっていきます。
ぜひ、GoogleAnalytics(グーグルアナリティクス)「GA」(UA)を活用して、より良いWEBサイト作成を目指していきたいですね。